公認会計士はNumber風にベイスターズを語る

公認会計士の中で最も横浜ベイスターズファンと自負するファンがひたすらベイ愛を語るブログ。ただそれだけ。

ハマの牛若丸は覚醒の道を辿るのか。柴田竜拓が見据えるこの先とは。

 

 

球場に行ってプロ野球選手を間近に見るとまず驚くのはその身体の大きさだ。ケツがめちゃくちゃでかい。野球のユニフォームって結構大きめなのだが、もう下半身とかパツパツなのだ。あとそもそも身長もめちゃでかい。今調べたら平均身長は181センチ。そりゃでかい。

 

 

 

でも長いことプロ野球を見ていると、稀に170センチに届かない選手が台頭したりする。180センチを超える選手に囲まれながら、圧倒的練習量と運動能力でポジションを獲得していく選手も稀に存在する。高校野球の開会式で神奈川県の全高校球児が集まる中で、身長も低くてダボダボのユニフォームを着て、強豪校のゴリゴリの同級生に囲まれて肩身が狭い思いをしてきた身としては、そういう選手は応援したくなるじゃないか。

 

 

 

ベイスターズにも今まさにレギュラーを掴みかけている小柄な内野手がいる。柴田竜拓。今年5年目の26歳だ。

 

 

 

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運動能力は並だが圧倒的守備力で台頭、課題は常に打撃にあり

 

 

柴田は岡山出身で家族の影響で小学3年生から野球を始める。中学は公式野球チームに所属し主に投手を務めるが、次第に内野手の面白さにハマり内野手に専念していく。高校は岡山理科大学附属高校に進学するも、甲子園の出場は無かった。

 

 

國學院大学に進学後2年秋から遊撃手レギュラーに定着し、3年生では21歳以下日本代表にも選ばれている。2015年にベイスターズからドラフト3位の指名を受け、プロ野球の世界に足を踏み入れる。

 

 

 

身長は167センチ。現役のプロ野球選手の中ではトップクラスに小さい。特に足が速いわけではないが、内野守備がとてつもなく上手い。派手さは無いが内野手のお手本のような綺麗な動きと球際の強さ、無理な態勢からの送球が抜群にうまい。今名手と呼ばれている源田、京田、茂木、吉川尚輝らが柴田の守備を参考にしていると明言するほどプロの中でも評価が高い。

 

 

 

課題はなんといっても打撃。小柄ながらパンチ力があり、力強いスイングでたまに目の覚めるような打球を放つが、プロに入って3年間2割台前半の打率を抜け出すことができなかった。

 

 

打てればレギュラー。これはよく言われることだが、ベイスターズでこの小柄な守備うまタイプの内野手が大成した例は少ない。小柄な選手は牛若丸と例えられ、活躍することなく"ハマの牛若丸"はお蔵入りしていく。藤田、内村、山崎(憲)、、、結局打てずにレギュラーを掴むことがなく引退していく。(藤田は楽天で覚醒)

 

 

 

この数年に柴田は二遊間の激しい選手間競争に揉まれながら、抜群の守備を一層磨きながらも、その打撃技術を着実に向上させていた。でも数値には現れず、守備固めとして起用が増えていく。あの守備をレギュラーとして見たい。ソトの二塁手も破壊力としては魅力だが、二遊間や一二塁間のゴロが抜けていくたびに、「ああ、もし柴田だったら、、」と考えずにはいられない。このまま柴田は便利屋として消えていってしまうのか。ファンはやきもきしていた。

 

 

 

2019年シーズン、柴田の打撃成績に変化が見られる。年間で見れば打率.256ながら夏場以降は3割以上の打率をキープし、OPSも.8に近い数字をキープした。これは本人がある"決断"をした結果というが、後に取り組んでいた逆方向への打撃を一旦捨てたことと明かしている。率を残すために取り組んでいた逆方向への打撃を捨てて力強いスイングによる引っ張りの打撃に活路を見出した。これがハマり、一二塁間に鋭い打球が抜けていくことが増えた。2019年は飛躍の年として位置づけられ、2020年シーズンを期待させた。

 

 

 

2020年はここまでほぼ全ての試合に出場し、.260の打率を残しており安打数も既にキャリアハイに近い数字を残している。捨てたはずの逆方向の打撃も力強いスイングよる好循環がもたらすものか、打球の質が確実に上がっている。

 

 

 

レギュラーはあと一歩。あくなき継続力でさらに技術を向上させて、圧倒的な打撃成績をもってレギュラーを掴み取ることができるか。もっともっと試合に出て、その小柄な身体で、ファンを魅了する守備を見せてくれ。

 

 

 

俺たちが待ち続けた、レギュラーとして躍動するハマの牛若丸の姿はすぐそこにある。